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なおこ心理相談室 〜札幌近郊カウンセリングルーム〜|トゥーティッキ 心の散歩道

脳のデフォルトモード 忘れられた記憶@過去記事より

皆さま、こんにちは。

札幌市近郊恵庭市の臨床心理士によるカウンセリングルーム「なおこ心理相談室」の足立直子です。

こちら恵庭は今日は雨です。
朝晩はめっきり寒くなりました。
日も短くなり、まさに秋の夜長です。
急に冷え込みましたので、皆様、風邪など大丈夫でしょうか。

今日は過去記事より‘脳のデフォルトモード’について、少し書き加えて再度掲載したいと思います。

さて皆様は「忘れてしまった記憶」は、その後どうなると思われますか?

 

「忘れてしまったら、脳からその記憶は、すっかり消えているでしょう」そうお考えになる方も多いのではないでしょうか。

 

しかし実際には、「忘れる」というのは、「思いだせなくなっている状態」であり、その痕跡は脳に残っているらしいのです!

 

そのため専門家たちは、忘れられた記憶について、「忘去」や「消去」とは言わずに、「消去記憶」と呼ぶらしいのです。

つまり「古い記憶を思い出せないようにするための‘記憶’が新たに書きこまれた」ということなのです。

「忘去」とは、脳にとっては、「記憶の貯蔵庫にアクセスするな!」という積極的な行動とみなされるのです。

 

次に、「ボーっとしている状態」について、考えてみたいと思います。

 

私はよく学生時代にボーっとしてしまい、友人が笑いながら、私の目の前で手を振って、我に帰らせてくれることがありました。

 

そして私もボーっとしている友人を、我に帰らせていました(笑)

 

このような、脳の現象として、「ボーっとしている」状態は、脳が怠けている状態だから、活動は低下しているだろう、と思われがちですが、

実際は休んでいるのではなく、エネルギーを積極的に消費して、「ボーっとしている状態」をわざわざ作り上げているのです。

この状態を「デルフォルトモード」と呼びます。

 

さて、この「デルフォルトモード」は、単なる怠慢でないのだとしたら、一体どんな意味があるのでしょうか?

 

残念ながら、生物学的な意味はまだ分かっていません。

しかし医療現場や製薬業界から、注目を集めています。

 

てんかんやこん睡状態では、デルフォルトモードの調和が乱れていることが分かりました。

 

アルツハイマー病、うつ病、自閉症、統合失調症、慢性疼痛などでも、独特なデルフォルトモード活動が生じているため、
病状の判断に使えると提唱されています。

 

デルフォルトモードが、脳の怠慢ではなく、脳の健康と関係しているという視点はとても刺激的ですね!

 

そして NHKスペシャル「人体」‘‘脳‘’すごいぞ!ひらめきと記憶の正体 では、ひらめきとデフォルトモードの関係について放送されました。

お笑い芸人の又吉さんが「ひらめいた」と思った時の脳の状態を調べてみたのです。

「ひらめいた」と思った時、又吉さんの脳は、広い領域が一斉に活動している状態になっていました。
実は誰でもそれと同じような脳の状態に近づける、意外な方法があるというのです。それは、「ぼーっと」すること。

「ぼーっと」している時、私たちの脳は決して活動をやめているわけではなく、
脳の広い領域が活性化している「デフォルト・モード・ネットワーク」と呼ばれる不思議な状態にあることが分かってきています。
このネットワークが、無意識のうちに私たちの脳の中に散らばる「記憶の断片」をつなぎ合わせ、
時に思わぬ「ひらめき」を生み出していくのではないか、と今大注目されているのです。

 

一見すると、脳が怠けていると思いがちな‘‘ぼーっとしている状態’‘はこんな積極的な意味が隠されていたのです。

 

デルフォルトモードの研究が、様々な病気の治療に役立ち、
病気で苦しんでいる方々の助けになることを祈っています。

 

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