6Jun
苫小牧、千歳、恵庭、北広島、新札幌、札幌、その他の地域でカウンセリング、心理検査を提供している「なおこ心理相談室」の公認心理師/臨床心理士の足立直子です。
5月病というと、4月に頑張って張り切って仕事や学業をやって、燃え尽きてしまうイメージがあると思います。
5月病は医学的にいうと「適応障がい」や「抑うつ状態」などと診断されることが多いかと思います。
これは身体的なストレスや疲れによって、心身に強い負荷がかかり、心や脳がうまく働かなくなった状態と考えられます。
私はスクールカウンセラーをやっていた15年ほど前から
「5月病は6月にやってくる」
と感じてきました。
5月はまだ連休があったりして、休み休み何とかやってこれた人も、
連休のない6月になった時に、行き詰まってしまい、発症してしまう、というメカニズムなのかな、と思っています。
特に真面目な人や頑張り屋さんが、周りに適応しようと頑張った結果、エネルギーを消耗した状態になってしまい、疲れを感じていても休むことをせずに頑張りを続けてしまうことで、悪循環が生じ、ストレスが積み重なっていく状態です。
5月病にならないために必要な心掛けは…
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初めから全てを完璧にこなそうとしない:初めてのことは出来なくて当たり前。先輩や同僚と助け合って仕事をしよう!
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他人との会話やコミュニケーションをしっかり取る:疲れていることを実感した時には、そのことを正直に先輩や上司に伝え、ペースを落とせるように相談することも大切です。
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栄養バランスの取れた食事をする:疲れた脳は栄養バランスの取れた食事を求めています。精神的な安定には、食事が大きくかかわります。でもさらに頑張って自炊をするのも大変でしょう。外食でもよいので、栄養バランスを考えた食事をとってみましょう。
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適度な運動を習慣づける:朝日を浴びながらの散歩は、夜の気持ちよい睡眠にもかかわる大事な運動です。もし散歩をすることも出来ないくらい忙しい場合、朝に窓際で朝日を浴びるだけでもOKです。また適度な運動は、抗うつ薬と同等の効果があるという実験結果もあります。時間のある方はジョギングなどもよいかもしれませんね。
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睡眠の質を上げる(寝室の環境を整える、お酒を控える、寝る前にスマホを見ない):お酒を飲んで眠ってしまう人もいるかもしれませんが、お酒は睡眠の質を悪くしてしまいます。またアルコール依存症にもなりやすくなりますので、お酒は控える方がよいでしょう。
このような対策をしても、やっぱり調子がイマイチな時には、開業のカウンセリングルーム(公認心理師/臨床心理士のやっているルーム)、医療機関の受診を考えても良いかもしれません。
5月病は大人だけではなく、子どもも、登校渋りという形で症状があらわれることがあります。
お子さんの様子を暖かく見守り、それでも心配な場合には、是非ご相談ください。
なおこ心理相談室
公認心理師/臨床心理士
足立直子
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