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なおこ心理相談室BLOG 〜札幌近郊カウンセリングルーム〜

HSPと発達障がい②

苫小牧、千歳、恵庭、北広島、新札幌、札幌、その他の地域でカウンセリング、心理検査を提供している「なおこ心理相談室」の公認心理師/臨床心理士の足立直子です。

お久しぶりの投稿になってしまいました。
この1カ月で季節は進み、
桜は散ってしまい、チューリップやライラックがキレイに咲いています。
花粉も飛び、花粉症の人には辛い季節かもしれません。
私は日光過敏症があるので、これからの季節は注意しなくては。
皆様はいかがお過ごしでしょうか?

「難病カフェ♡つなぐ」の活動は、細々とではありますが、
メンバー同士の絆も生まれ、温かな場となっています。
現在も参加者さん募集中なので、
気になったよ、という方は、
電話やメールフォームでお問い合わせください。

さてHSPと発達障がい②の内容に移りたいと思います。

HSPと発達障がいの違いについては、
高田(2020)先生によると、
発達障がいは、脳の機能による疾患であるけれども、
HSPは「気質」であるとされ、
HSPは周囲からの刺激によって症状が出てくるとされています。

一方で岩永(2010)先生によると、
自閉スペクトラム症の人は、
神経系の問題によって、感覚知覚の閾値が低い、
また不快な感覚刺激に過剰に集中している、
刺激の取捨選択ができないことなどが
感覚刺激に対する過反応を引き起こす原因となっている、
と述べておられます。
そう考えるとHSPと発達障がいは似ている点があるように思われます。

菊池(2022)も、
「発達障害とHSPの間には共通した生物学的メカニズムが
存在しているものと推測できる。したがってHSPと発達障害を
併せ有する人は多く存在するし、両者を明確に分離すること
は難しいと思われる」
と述べておられます。
しかし、ここで注意が必要です。
菊池(2022)も述べているように
「HSPと公言している人の中には、発達障害を基盤にした
感覚過敏性で困り感を生じているにも関わらず、HSPである
と認識することによって納得している人、すなわち潜在した
発達障害者が混在している」ことが考えられ、
このような人たちに、必要な支援が行き届いていない可能性
が浮かび上がってきます。

菊池(2022)の研究によると、
「HSPと発達障害(ASD,ADHD)には強い関連性があり、
HSPではない発達障害特性が強い人はある程度の割合で
認識できるものの、逆に発達障害でないHSP者は、
ほとんど確認でき」なかった、
とされています。

私の現時点での考え方としては、
HSPと発達障がいの間には強い関連性があるものの、
HSPでない発達障がい者も少数ながらいるだろうし、
HSP者の中に、発達障がい者が隠れている可能性もあるだろう、
ということになります。
HSPで困っている人の中に発達障がい者がいるとしたら、
適切な支援をした方が、生きやすくなるであろうと考えるので、
そこらへんは非常に注意深く見守る必要があると思っています。

皆様の感想はいかがでしょうか?

最近、いろんな場所で地震が頻発していますね。
皆様、どうぞお気を付けて、安全に暮らすことが出来るように
祈っております。

なおこ心理相談室
公認心理師/臨床心理士
足立直子

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