札幌市近郊恵庭市の公認心理師／臨床心理士によるカウンセリングルームです。 対象地域：札幌市・千歳市・恵庭市・北広島市・江別市・苫小牧市

札幌市近郊恵庭市の臨床心理士/公認心理によるカウンセリングルーム「なおこ心理相談室」の足立直子です。

今日は睡眠と睡眠薬について皆様と考えてみたいと思います。
睡眠はもともとぐっすり眠れるタイプの人と眠るのが苦手な人とで分かれますね。
眠るのが苦手なタイプの人にとって夜の時間は長く感じ、不眠が辛く感じることでしょう。
では不眠にはどんな種類があるのでしょうか。

不眠には４つのタイプが知られています。
1）入眠障害：寝つきが悪く、30分以上経っても眠れない
2）中途覚醒：途中で目が覚めて、なかなか寝付けない
3）早朝覚醒：朝早く目が覚めてしまう
4）熟眠感欠如：ぐっすり眠った気がしない
これら４つは組み合わさって起こることもあります。

では不眠の原因にはどんなものが考えられるでしょうか
1）心理的原因
何等かのストレスに関連して起こる不眠です。対人関係、家族の問題、配偶者の死、仕事上の問題などが考えられます。
2）身体的原因
身体の病気や症状が原因で起こる不眠です。外傷や関節リウマチなど痛みを伴う疾患、湿疹や蕁麻疹などの痒みを伴う疾患、喘息発作や頻尿、花粉症などが考えられます。
3）精神医学的原因
不安やうつ状態、統合失調症など精神疾患に伴って起こる不眠です。
慢性的な不眠症では、1/3～1/2は何かしらの精神疾患をもっていると言われています。
落ち込みが続く、興奮状態が続く、不安が高まるなどの症状があったら、注意が必要です。

2）身体的原因の場合は、身体疾患の治療で改善する場合が多いですが、1）心理的原因、3）精神医学的原因では専門医による治療が必要になってきます。
1）心理的原因の場合は、専門医による治療に加えてカウンセリングが有効になってきます。
当相談室でも心理的要因で不眠症になっておられる方のカウンセリングを多く受けております。
カウンセリングで気持ちを話すことによって、カタルシス効果が生まれ、またカウンセラーに受容してもらうことで、気持ちが楽になります。
それに加え薬物療法などが必要な場合は、当相談室では紹介状をお作りして（無料）、おススメの医療機関に受診してもらうこともあります。
多くの方が睡眠薬と聞くと、癖になるのではないか、やめられなくなるのではないか…と心配されることがあります。
では睡眠薬について、みてみましょう。

Q)睡眠薬は一度飲み始めると、一生止められないの？

A)答えは×です。
眠れるようになれば、お薬を飲み続ける必要はなくなります。
ただし、眠れるようになったからといって、自分の勝手な判断で睡眠薬の服用を突然中止すると、
服用前よりも不眠が強まることがあるので、必ず先生の指示をあおいでください。

Q)睡眠薬はだんだん量を増やさないと効果がなくなるって本当？

A)答えは×です。
現在、使用されている睡眠薬は安全性が高く、癖になって量を増やさないとだんだん効かなくなるということはほとんどありません。

Q)睡眠薬の副作用は怖い？

A)答えは×です。
どんなお薬でも副作用があらわれることはあります。
ただ最近の睡眠薬は安全性が高いため、必要以上に怖がることはありません。
睡眠薬の副作用は、以下のようなものです。
・注意力、集中力、運動機能の低下
・眠気
・ふらつき
・頭痛
・倦怠感、脱力感
しかし最近の睡眠薬は以前のものに比べ安全性が高く、医師の指示通り正しく服用すれば、通常、副作用の心配はほとんどありません。

Q)睡眠薬はできるだけ飲みたくないので、お酒に頼ってもいい？

A)答えは×です。
睡眠薬代わりの寝酒をしてはいけません。
アルコール依存症になる確率が高まるので、睡眠薬の方が安全です。
飲酒直後には眠たくなりますが、数時間たつと眠りが浅くなる傾向があり、利尿作用もあることから夜中に目が覚める原因となりえます。
また睡眠薬とお酒を一緒に服用してはいけません。

この質問は当相談室でもよく聞かれる質問です。
当相談室ではこのような質問に丁寧に答えることで、睡眠薬についての不安を軽減してもらうようにしています。
お薬は身体に入れるものなので、不安になって当然だと思います。
しっかり相談して、不安を取り除いて、薬物療法に臨まれることをお勧めします。
この他にもメンタルクリニックに抵抗がある、という方も多くみえられます。
当相談室ではこのような質問にも丁寧に答えることで、抵抗を感じずに、メンタルクリニックを受診するお手伝いをしております。
睡眠薬の進歩は日進月歩です。私もより新たな知識を得ながら、皆様の健康の増進に寄与できるよう頑張ります。

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なおこ心理相談室
臨床心理士/公認心理師　足立直子