30Jun
札幌市・恵庭市・千歳市・苫小牧市・北広島市・江別市の公認心理師/臨床心理士によるカウンセリングルーム「なおこ心理相談室」の足立直子です。
最近は雨続きの恵庭です。
気温も一時期は夏日のように上がったのに、肌寒い日が続きます。
暖かかったり寒かったり…天気が一定しませんが、皆様、お元気でしょうか?
今日はHSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)について皆様と考えてみたいと思います。
HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは、「非常に感受性が強く敏感な気質をもった人」と訳されます。
HSPは診断名ではなく、そのような気質を持った人たちということで、先天的な気質、生まれ持った性質のことを指しています。
統計的には5人に1人の人がHSPだとも言われており、決して珍しい性質ではありません。
しかし大多数の人がHSPではないために、HSPの人は生きづらさを抱えることも多いことも事実です。
ではHSPとはどのような人のことを言うのでしょうか?
その特性として以下のようなものが考えられています。
①深く情報を処理する。
場や人の空気を深く読み取る能力にたけていますが、情報を読み取りすぎるために必要以上に疲れてしまう原因にもなります。
②過剰な刺激を受けやすい
外部からの刺激に敏感なため、五感で受ける刺激に対して過度に反応する傾向があります。
さらに相手の感情や周りの雰囲気、気候の変化や電磁波などに対しても敏感に反応しやすいとされています。
③共感しやすい
親や自分の周りの人の感情を読み取り、自分を合わせることが多いです。
また小説やドラマなどで、作品に強く感情移入することもあります。
④心の境界線が薄い・もろい
心の境界線とは、自分と他人の間のバウンダリーのことです。
HSPの人は、容易に相手からの影響を受けてしまいます。
その性質は、人の気持ちを敏感に感じ取り、深く共感する一方で、相手に対して過剰に同調したり、相手の気分や考えに引きずられるなど、本音が分からずに自分自身を見失ってしまうことがあります。
⑤疲れやすい
刺激に敏感であるが故に、疲れやすい傾向にあります。
⑥自己否定が強い
HSPの人は対人関係において余り相手を責めることをしません。
良心的で優しく、相手のことを優先する傾向があります。
その反面、相手のことを気にするあまりに些細な事でも「自分が悪いのではないか」と自分を責め、悪い方向に考えてしまうことがあります。
あなたはこのような傾向がありますでしょうか?
この性質は診断名ではありませんが、自分のことを知る一助として役立つカテゴリーであると思います。
HSPで疲れやすさのある人は、一人でゆっくりする時間を持つことを心がけたり、
「自分が悪いのではないか」と思った時に、「いやいやこれはHSPの性質で思っていることだ」と思いなおしたりすることで少し生きやすくなるかもしれません。
また自分と他人の境界線に注目して、「自分は自分、人は人」と考えるようにしてみることも対策として挙げられるでしょう。
時にはカウンセリングを受けてみることも役立つことの一つかもしれません。
HSPの人たちが生きやすい世の中になりますように。
→ご予約
なおこ心理相談室
公認心理師/臨床心理士 足立直子
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