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自閉スペクトラム症のアセスメントと治療の研修会に行ってきました!

札幌市・恵庭市・千歳市・苫小牧市・北広島市・江別市の公認心理師/臨床心理士によるカウンセリングルーム「なおこ心理相談室」の足立直子です。

ずいぶん涼しくなりましたね。
もう秋が目の前でしょうか。
今年は夏が短かったように感じます。
暑い時は、涼しくなってほしいと思いますが、いざ涼しくなると、寂しい感じもしますね。

そんな昨日(8/25)は、自閉スペクトラム症のアセスメントと治療の研修会に行ってきました。
講師は千葉大学子どものこころの発達教育研究センターの大島郁葉先生です。
研修会では自閉スペクトラム症のアセスメントについて午前中にみっちり教えていただきました。
アメリカから輸入されたばかりの新しいアセスメントです。
WAIS-Ⅲ、WISC-Ⅳと当相談室でも取り入れていますが、こちらは知的発達について分かるもので、自閉スペクトラム症の重症度などは分からないので、そのようなものが分かる検査がないか…と思っていたところだったので、とても興味深い講演でした。
親御さんからの聞き取り調査(ADI-R)と、本人にやってもらうもの(ADOS-2)の2種類が紹介されました。
午後のお昼休みの時に早速スマホでググって、ADI-Rの詳しい研修会が来年の2月~3月に開かれることが分かり、帰宅後すぐに申し込みました。
開催地は東京ですので、時間とお金がかかりますが、それ以上に今後クライエント様のお役に立てるように思ったので、当相談室でも取り入れることにしました。
とりあえず申し込んだのはADI-Rの方です。
ADOS-2は今後どうしようか検討していきたいと思います。

午後からはACAT(Aware and care for my AS traits ASDに気付いてケアするプログラム)についての講義がありました。
ASD(アスペルガー障害)の知識を得て、自分の強みと弱みを理解し、非機能的な認知・行動を機能的な認知・行動へ変容する治療法略です。
6回ワンセットの治療法で、事例を聞くと、皆さん自己理解を深め、日常生活への対処法略を考えだすことが出来ており、素晴らしい治療法略だと思いました。
ACATをそのまますることは、検査の種類などの関係でハードルは高いですが、そのエッセンスを学ぶことは充分可能なように思いました。
まず「ASDの特性」はあっていいこと、と思う、という思い方です。
ASDだと診断されると、もう終わりだ、と思い悩む人も多いかと思いますが、「ASDの特性」それ自体は実は強みになる部分もたくさんあるわけです。
私が学生時代に会った子どもはこだわりも多く、日常生活に工夫がたくさん必要でしたが、IQが150もあり、テストの得点は素晴らしいものでした。
しかし彼の弱点は人間関係の中でその能力を生かすことが難しい点でした。
彼の「ASDの特性」は対人関係の難しさももちろんありますが、IQが150もあることもその特性なのです。
ややもするとその否定的な特性ばかりに目が向きがちですが、強みも必ずあるはずなのです。
彼のその能力をもってすれば、もしかすると大学などの研究機関で素晴らしい研究ができるかもしれません。
その強みをいかに生かして、弱点をどうやって補強するかを考えればいいわけです。
口ではそういうのはたやすいですが、実際やってみるのにはたくさんの勇気と努力が必要にはなるでしょう。
しかし「無理」ではないのです。そこに治療者は光を見出さねばならないと思いました。
それと、治療者はそこに光を見出しても、それを手放しで喜ぶのではなく、いつもクライエント様の苦悩と共に歩まなければならない、その勇気に敬意を表さねばならないことを胸に刻むべき、とも思いました。

様々なことを感じることが出来て、新しい知識を得ることが出来た充実した研修会でした。
オフィスコンパスさん主催の研修会でしたが、今後もオフィスコンパスさんの研修会に注目していきたいと思います。
専門家として日々知識と技術の更新のために邁進していきたいと思います。

→ご予約

なおこ心理相談室
公認心理師/臨床心理士 足立直子

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