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なおこ心理相談室BLOG 〜札幌近郊カウンセリングルーム〜

充実した大学院生活を送れるまでに回復した事例

札幌市・恵庭市・千歳市・苫小牧市・北広島市・江別市の公認心理師/臨床心理士によるカウンセリングルーム「なおこ心理相談室」の足立直子です。

今日は摂食障害をもちながらも充実した大学院生活を送れるまでに回復した事例を皆様とみていきたいと思います。
(事例は個人が特定されないように、加工されています。事例掲載はご本人の了承を得ております。)

その子はマスクをして帽子を目深にかぶり周りを気にしながら来談されました。
大学3年生というその子は、自分が太っているのではないか、と周りの目を気にして、そのような恰好をしている、とのことでした。
実際には全く太っていないどころか、足が長くスタイルのよい美しい子でした。

その子が摂食障害を発症したのは高校1年生の頃です。
友人に体型について否定的に指摘されたことがきっかけでした。
本人はそれに心から傷つき、ダイエットを決意しました。
最初の2~3キロは良かったのですが、歯止めがきかなくなり、行き過ぎて拒食症になってしまったのです。

症状はさらに進み、過食しては吐くという自己誘発性嘔吐の症状も出てきました。
外出することもままならなくなり、充分やせているのに、太っていると感じ、周りの目を気にして冒頭のような恰好でないと外出できなくなったのです。

よく話を聞いてみると、小さい頃からの両親からの暴力が摂食障害の背景にありそうでした。
精神科クリニックに通い始めた際に、主治医から注意され、母親からの暴力はその後はなくなりました。
しかし父親は怪我をするほどではなくなりましたが、その後も小さい暴力がみられていました。

この様な状況にもかかわらず、頑張り屋さんのその子は、頑張って通信制の大学を卒業しました。
そして大学院進学を目指して予備校に通い始めました。
その頃には過食をしなければ、周りの目はきにならなくなり、服装もぴったりしたものも着られるようになり、マスクも外すことができるようになっていました。
予備校でも朝早くから夜遅くまで勉強を頑張り、模試ではよい成績をとれるようになり、自信もついてきました。
自分が将来何になりたいかを考え、自分を生かせる仕事に就ける大学院に進学を決めました。

大学院の入学試験もうまくいき、晴れて大学院生となれました。
仲間も出来、楽しく大学院生活を送れているようでした。
過食と自己誘発性嘔吐の症状はまだありましたが、生活は充実している様子でした。
カウンセリングでも症状の話よりも友達の話が増え、年齢相応の女性、という感じになりました。
大学院生活が安定すると、アルバイトも始めました。
そしてアルバイトが忙しくなり、カウンセリングに来られなくなり、カウンセリングは一旦終結となりました。

便りがないのはよい便りで、きっと今でもクライエントさんは充実した大学院生活を送っていることでしょう。
クライエントさんの将来が幸せに彩られることを願っています。

→ご予約

なおこ心理相談室
公認心理師/臨床心理士 足立直子

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