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なおこ心理相談室BLOG 〜札幌近郊カウンセリングルーム〜

札幌市・恵庭市・千歳市・苫小牧市・北広島市・江別市の公認心理師/臨床心理士によるカウンセリングルーム「なおこ心理相談室」の足立直子です。

今日は北海道は暴風雨でしたね。
恵庭では建物の倒壊もあったようですが、
皆様ご無事でお過ごしでしたでしょうか?

最近、トラウマについて考えています。
以前はトラウマというと、
死を意識するような出来事を観たり聞いたり体験したりすることによる精神障害を想定していたかと思います。
しかしカウンセリングを重ねるにつれて、
「死を意識するほどの衝撃のある体験ではないけれども、体験が積み重なることで、パーソナリティに影響を与える可能性があるのではないか」
と考えるようになっていきました。

その考えを事例研究会のメンバーに共有したところ、
岡野憲一郎先生が同じような考え方をされており、ブログを書いておられる、という情報をいただきました!
早速読んでみると、すごく示唆に富み、興味深い内容で、とてもボリューミーなブログでした。
岡野憲一郎のブログ
岡野先生のブログは私の臨床での感覚に似ており、是非著作も読みたいと思い、本を取り寄せました。
今読んでいる途中ですが、買って良かった!と思える本です。
トラウマについて興味のある方は是非読んでみることをお勧めします。
(「新 外傷性精神障害 トラウマ理論を越えて」岡野憲一郎著)

岡野先生の考え方の一つを紹介します。
それは外傷性の反応に関する「アレルギー・モデル」です。

・抗原-外傷を想起させる刺激
・抗体ー偏桃体においてその外傷刺激に感作された神経細胞?
・抗原抗体反応(アナフィラキシー)-外傷性の反応(フラッシュバック)
(「新 外傷性精神障害 トラウマ理論を越えて」より)

このモデルでは、フラッシュバックの成立には、抗原に相当する特定の外傷刺激
のみならず、そこに個人の側の(アレルギー)体質に相当する大脳生理学的な
感受性が大きく関与してきます。

私は外傷にあたる体験が「客観的」なものでなくても、「主観的」なものでも
トラウマが成立すると思い、この本を読み始めました。
しかし先生は外傷にあたる体験が「主観的」なもののみならず、
「個人の側のアレルギー体質に相当する大脳生理学的な感受性」が関与している、と述べているのです。
必ずしも「主観的」に外傷を感じていなくても、トラウマになる可能性がある、ということです。
そうかぁ、大脳生理学的な感受性、とは、人体の不思議だな、トラウマも…と感激しました。

そして先生はトラウマがパーソナリティーにも影響する、という論を展開されておられますが、それはまた別の機会にご紹介したいと思います。

これからカウンセリングを重ねるにあたって、一人ひとりの感じ方、捉え方、パーソナリティの傾向を大切に、凝り固まった頭ではなく、頭を柔軟にして、大事なお話をうかがいたい、と思いました。

コロナウィルスが猛威を振るっておりますね。
皆様どうぞお身体ご自愛くださいませ。

ご予約

なおこ心理相談室
公認心理師/臨床心理士 足立直子

※警戒事態宣言が出ています。
そのためオンラインカウンセリング(zoom、スカイプ、電話)も承っております。

※土曜日・日曜日・祝日も開室しております。ご予約ご希望の方はお問い合わせください。

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