11Dec
皆様、こんばんは。
札幌市近郊恵庭市のカウンセリングルーム「なおこ心理相談室」の臨床心理士の足立直子です。
今日の恵庭は晴天でしたが、とても寒い一日でした。
札幌ではインフルエンザが増えてきているようですが、
皆様、体調はいかがでしょうか。
さて、今回は以前の記事の再掲載で、ADHDの人が大人になったら…、
もしくは、大人になってからADHDではないかと疑いを持ったり、診断されたら…
そのようなことを想定して、皆様と考えてみたいと思います。
子どもの頃にADHDと診断されたお子さんでも、
10歳くらいになると多動性が落ち着いてきて、大人になってもなにがしかの症状をもっている方は、70~80%と言われています。
大人になると、多動性は落ち着き、不注意が強く残る場合が多いと言われています。
子どもの頃にADHDと診断を受け、適切な対応を受けてきた人は
大人になってからも社会に適応しやすいと思いますが、
一昔前にはADHDという障がい自体が知られていなかったことによって、
今、大人になってからADHDと診断がつく方が多くいらっしゃいます。
会社や家庭でうまくいかず、自尊心が傷つき、でも「何か自分は他の人と違うのでは…」と考え、
精神科を受診して気が付く…、という訳です。
あまりにも自尊心の傷つきが深いと、うつ病などを併発してしまうこともあるので、注意が必要です。
大人のADHDの方が困る場面については、どんな場面があるでしょうか。
下記にしてみますね。
ご自分や、ご家族、部下など、心当たりがありますでしょうか。
○貧乏ゆすりなどの、目的のない動きが多い(多動性)
○会議などの時に、思ったことをすぐに発言してしまい、会議の進行に支障をきたす(衝動性)
○衝動買いをしてしまう(衝動性)
○ケアレスミスが多い(不注意)
○忘れ物、無くし物が多い(不注意)
○約束を忘れてしまう、約束に間に合わない(不注意)
○時間管理が苦手(不注意)
○仕事を順序だてて行うことが苦手・優先順位をつけるのが苦手(不注意)
○片づけ・掃除が苦手(不注意)
※上記のような行動は、必ずしもADHDが原因というものではありません。
ただただ性格傾向であることもありますので、
この症状があるからADHDだ、というものではないので、ご承知おきくださいね。
大人になったADHDの人がもつ特徴として以上のものがあります。
一見すると、性格傾向のようにも捉えられるので、判断が難しいのですが、
ご自身や、周囲の方がお困りのようであれば、本人を責めるのではなく、医療機関を受診するのも一法です。
医療機関では、薬物療法もありますが、やはり一番大切なことは、
環境を変えることや、苦手なことに対する対策を専門家(医師や臨床心理士)と話し合い、生活に取り入れていくことです。
仕事でお困りの場合は、上司にも理解を得られると、よりお仕事がしやすくなるでしょう。
ご家庭では、パートナーに知ってもらうことで、より生活しやすくなるものと思います。
ご自分一人で、「自分はダメな人間だ…」と悩み、うつ病などを併発することは出来るだけ避けたいですね。
環境やご本人の能力次第では、思っていた以上の才能が開花することもあります。
では、次回は例を挙げて、いくつかの対応策をお伝えしたいと思います。
皆様の生活がより充実したものになりますように。
関連記事
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。