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なおこ心理相談室BLOG 〜札幌近郊カウンセリングルーム〜

札幌市・恵庭市・千歳市・苫小牧市・北広島市・江別市の公認心理師/臨床心理士によるカウンセリングルーム「なおこ心理相談室」の足立直子です。

4連休も最終日ですね。
また明日から日常が戻りますね。
この4連休は、皆様いかがお過ごしだったでしょうか?
日頃の疲れはとれましたでしょうか?

さて、私が大学院生時代、今の自閉スペクトラム症の人たちへの支援は、「療育のみ」「発達的支援のみ」という考え方が主流でした。
臨床心理学の生みの親河合隼雄先生が、「今まで自閉スペクトラム症の人たちに、カウンセリングをしてきたのは間違いだった。療育こそが必要だった」と言ったのもこの時期です。
とりもなおさず私も私の指導教官も、そのような考えでした。

しかし今、その考え方はちょっと間違いではないか、と思い始めているのです。
と、言うのも、当相談室にお越しのクライエントさんの中には、発達障害に二次障害を合併している方が少なくありません。
やはり環境に馴染むのが苦手だったり、対人関係で苦労する面が多いと、心に負担がかかってきて、精神的に参ってしまうことは、自閉スペクトラム症の人は、通常発達の人に比べて、多いものと思われます。
精神的に参っている状態では、療育や発達的支援をしようと思っても、認知的に否定的になってしまっているため(例えばうつ状態で、考え方が悲観的になっている、など)なかなか、療育や発達的支援が入りにくいように私は感じています。
そのため、そのような場合は療育や発達的支援も考慮に入れながら、心理的なカウンセリングを行う必要があると思うのです。
まずはお話を聞かせてもらって、カウンセリングを行うことで、心をほぐすことが重要になってくると思っています。
二次障害がある場合には、メンタルクリニックを受診してもらうことも必要になってくるでしょう。
メンタルクリニックでの薬物療法や、心理的なカウンセリングを行うことで、心が元気になってきたら、療育や発達的支援に移ることが大事になってくるのではないでしょうか?

またこのプロセスは直線的に進むものではなく、波がありながら上昇していくイメージなので、柔軟に心理的なカウンセリングと療育や発達的支援を行き来する必要があるものと思われます。
この考え方は、私の従兄が自閉スペクトラム症であることから生まれました。
彼と話をしていると、話を聞いてもらって受容してもらいたいこともあるし、より療育的・発達的支援を必要としていることもあることが見えてきました。
カウンセリングとは別に、彼と話をしている中で、カウンセリングマインドは重要であることに気づかされました。

実は、私が心理職の道に進もうと思ったきっかけは、先の従兄のことがあったからです。
学生時代、彼はいじめや自身の心の葛藤に苦しんでいました。
この彼をいかに助けることが出来るのか、そう考え、大阪教育大学の障害児教育教員養成課程に進みました。
そこで自閉スペクトラム症のことを知り、「まさに彼だ!」と思い、暗闇の中、光が照らされたようでした。
大学院は武庫川女子大学心理臨床学専攻に進み、自閉スペクトラム症の研究をしていた児童精神科医の教授に師事しました。
そこで様々なことを学び、今の私に繋がっているのです。
私の従兄は紆余曲折ありながらも、今は元気に仕事をしています。

今回は私自身のことも書かせていただきました。

自閉スペクトラム症・他発達障害をもつ方々が充実して生活を送ることが出来ますように。

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なおこ心理相談室
公認心理師/臨床心理士 足立直子

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