18Mar
皆様、こんにちは。
札幌市近郊恵庭市のカウンセリングルーム「なおこ心理相談室」の臨床心理士の足立直子です。
こちら恵庭は日に日にあたたかくなり、道路の雪も解け、春を感じるようになりました。
まだ風が冷たいので、コートは手放せませんが、春の訪れにワクワクします。
心理療法の中にナラティブセラピーというものがあります。
ナラティブとは「物語」という意味です。
この療法は、クライエントさんに過去の物語(記憶)を自由に語っていただき、
新たな物語を再構築していくことで、回復・より成長することを促す方法です。
「物語」というワードで思い起こされるのは、
私事で恐縮ですが、私が長期の入院中、同室の患者さんたちとたくさんおしゃべりした記憶です。
おしゃべりの相手は私よりもずっと先輩の患者さんたちでした。
そのためもあり、皆さん、私に語り継ぐようにそれぞれの人生を語ってくださり、私を応援してくださいました。
ある人は、自分の辛かった経験を語ってくださり、そこからいかに学んで、今に活かしておられるかを語ってくださりました。
ある人は昔のほっこりするような思い出、古き良き北海道を語ってくださいました。
私はそれぞれの先輩方の語りから、そしてその人の今の姿からたくさんのことを教えていただきました。
ある人からは、人に対する優しさを、
ある人からは病気を持ちながらも背筋をピンと伸ばした凛とした姿を、
ある人からは皆が笑顔になるようなかわいらしさを…。
私は自分が年老いた時に、どのような姿になっているだろうか、と思う時があります。
それぞれの試練をそれぞれのやり方で乗り越えていく。
そして皆、それぞれの語りをもつのだろうと思うのです。
皆様の人生のストーリーはどのようなものでしょうか。
それぞれのストーリーが温かで充実したものでありますように。
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