18Aug
皆さま、こんばんは。
札幌市近郊恵庭市の臨床心理士によるカウンセリングルーム「なおこ心理相談室」の臨床心理士の足立直子といいます。
恵庭はめっきり冷えて、秋の空になっています。
じっとりジメジメした夏が過ぎ去りました。
今年の夏は恵庭はあまり夏らしい夏ではなかったように思います。
もう少し‘暑い夏’を感じたかったな、と心残りがあります。
本州ではひどい猛暑だったと聞きます。
皆さま、夏バテは大丈夫でしょうか。
さて、これから何回かに分けて、不眠症や睡眠障害についてみてみたいと思います。
厳密には不眠症と睡眠障害は違う概念で、広く睡眠障害の中に不眠症がある、とみなされます。
今回は不眠症について、その種類をみてみたいと思います。
不眠症とは、「不眠が1か月以上続いて、しかも日中にさまざまな不調を感じている」状態のことをいいます。
どんなに寝る時間が短くても、日中起きている時間に不調がなければ、治療の必要があるとは判断されません。
また不眠症にはさまざまなタイプがあります。
どんなタイプがあるかみてみましょう。
<症状からみたタイプ>
①入眠障害~寝つきが悪い~
寝床に入って眠ろうとしても、なかなか眠れません。
人によっては、日中の気がかりなことや心配なことが頭をよぎり、ますます目がさえてしまうこともあります。
これは、私たちの脳が、体を安静にしていると、物事を深く考えやすい状態になるから、と言われています。
②中途覚醒
眠りが浅く、途中で何回も目が覚めるタイプです。
このタイプでは、いったん目を覚ますと、再び眠りにつくことができない‘再入眠困難’のケースが多くみられます。
③早朝覚醒
朝早く目が覚めて、そのまま眠れなくなるタイプです。
朝早く起きることで、日中眠気を感じたり、夕方以降の早い時間帯に眠たくなったりします。
④熟眠障害
目が覚めた時にぐっすり眠れて休養できたという満足感がないタイプです。
睡眠時間から見てよく眠っているように見えても、ご本人は、「眠った気がしない」「眠っていない」と感じるケースも多くみられます。
<メカニズムからみたタイプ>
①過覚醒
もともと神経質で心配性の方が強いストレスを受けると眠れなくなり、そのストレスが解消された後でも緊張した状態が続いてしまうことがあります。
こうした不眠やイライラのほか、ちょっとしたことに過敏に反応する、警戒心が強くなるといった状態が続きます。
こうしたことからくる不眠のことを過覚醒といいます。
②リズム異常~夜型や夜勤による不眠~
もともと「夜型」の方は、眠りやすい時間帯が大幅にずれているため、睡眠のリズムを社会生活のスケジュールに合わせることが難しいのです。
このように社会生活のスケジュールと自分の体内時計が合わないことによる不眠のことをいいます。
③恒常性異常
私たちの体には、外部環境に左右されずに体内環境を一定に保つ「恒常性」とよばれる仕組みが備わっています。
この仕組みは脳から睡眠と覚醒のバランスをとる指示を出すことで、その方にとって最適な睡眠時間を維持するのにも役立っています。
この睡眠恒常性がうまく働かなくなることで生じる不眠のことをいいます。
不眠症にも様々なタイプがあります。
そのタイプによって、治療法も異なってくるので、
ご自分のタイプがどのタイプか見極めることも大切になるでしょう。
次回では不眠症の原因についてみてみたいと思います。
皆さまに快適な眠りがやってくることを祈って。
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