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なおこ心理相談室BLOG 〜札幌近郊カウンセリングルーム〜

空虚な心を充実させていった事例

札幌市・恵庭市・千歳市・苫小牧市・北広島市・江別市の公認心理師/臨床心理士によるカウンセリングルーム「なおこ心理相談室」の足立直子です。

こちら恵庭はずいぶんと肌寒くなりました。
台風の影響が各地で出ていますね。
交通も乱れているようです。
被害が広がらないことをお祈り申し上げます。

今日は、空虚な心を充実させていった事例を皆様とみていきたいと思います。
(事例は個人を特定されないように加工してあります。事例掲載はご本人の承諾を得ております)

今回のクライエントさんは、40代の女性です。
主訴は心が充たされない、気分の落ち込みがある、ということでした。
そのクライエントさんは、大手企業にお勤めで、毎日の生活は外から見ると充実したものでした。
しかしいつも心に空虚感を抱えていらっしゃるとのことでした。

これまでの成育歴をお聞きすると、
学生時代はそこそこ勉強にはげみ、熱心ではなかったけれど、部活にはげみ、特にこれといって困ったこともなく成長していきました。
反抗期はなく、両親との関係は良くも悪くも淡泊なものでした。
兄弟とも小さいケンカはあるのものの、大きなケンカもなく過ごしていました。
しかしこのクライエントさんには、唯一こだわりがありました。
それは「安定した人生を歩むこと」でした。

そのため大学は国公立の4年生大学に進みました。
単位も落とすことなく、学生生活を送り、卒業論文を書き、卒業しました。
就職活動にもはげみ、大手企業への就職を決めていました。

そして就職したのですが、こころのどこかに空虚感があるのです。
定期的に気分の落ち込みもやってくるようになりました。
そこで当相談室に来談したのです。

カウンセリングでは来談者中心療法を基盤にしながら、夢分析や絵画療法などを取り入れ、心の中を探索していきました。
そして今までの人生は、失敗がないように防衛的になっており、どこか不安を内包した生活で、潤いに欠けるものだったことを振り返りました。
そうこうしているうちに、このクライエントさんは、一人旅に出るようになりました。
もともと芸術鑑賞が趣味で、日本全国で展覧会があると、それに合わせて一人旅をするのです。
そしてカウンセリングでもその旅の様子を表情豊かに、教えてくださいました。
そのうちに心の空虚感が癒えていきました。自分の生活が充実していると感じられるようになっていきました。
気分の落ち込みについては、当相談室から医療機関をご紹介し、薬物療法を受けることで和らいでいきました。
そしてカウンセリングは終結をむかえました。

「しっかりと歩もう」と肩に力が入る時、心の潤いが犠牲になることがあります。
そんな時、心の中を覗いてみて、自分の心が充たされる趣味を楽しむことも必要でしょう。
また治療者はカウンセリングでできることと、医療機関でできることを判別する目をもつことも大切です。
医療機関にかかった方が良い場合は、当相談室では紹介状(お手紙)をおつくりし(無料)、お勧めの医療機関をご紹介させていただいております。

クライエントさんが、今も充たされた生活を送っておられることをお祈りいたします。

ご予約

なおこ心理相談室
公認心理師/臨床心理士 足立直子

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